こんにちは!ココモの唐沢です。
ダイビングの場面での「様々な圧力と海中での違い」についてです。例えば、深度で異なるエアー消費量や、浮上速度制限についてのベースとなる知識です。
プロのダイバーは、「圧力」については十分ご存知のことと思います。一応、ひと通りおさえつつ、新人ダイバーさんに、海のシーンに当てはめ、楽しく説明できるようになっておきましょう!
概要
大気圧と水圧の絶妙な関係
海面での気圧((大気圧=1気圧))が1気圧((1気圧=大気圧=1atm=1.033kgf/cm2、1kgf = 9.8N=1013.25hPa=760mmHg=水柱10.33m、1Nとは約100gの物体にはたらく重力の大きさ、1Paとは1m2の面積に働く1Nの力(Pa=N/m2)、h=ヘクトとは100のこと。つまり1hPaは100Pa、1bar=0.987atmですが、値が非常に近いためダイビングでは同等として扱われます。このホームページでも同じとして扱うことがあります。))として、海はちょうどキリ良く水深10m毎に1気圧増えます…なんと計算しやすいことか!
水銀柱の話はもういいですね。今更かと・・・
水中での圧力変化
ダイビングでは圧力の名称が5つ程登場しますが2つに分類されます。惑わされないようにしましょう。
- ( )圧(=周囲圧=環境圧)
《詳細》
絶対圧《詳細を隠す》
- ( )圧(=水圧)
《詳細》
ゲージ圧《詳細を隠す》
1と2の違いは絶対圧力が大気圧を含み、ゲージ圧力は海面を0とし大気圧を含まないだけで、次のような関係になります。
( )圧 = ( )圧 + 大気圧(1気圧)
《詳細》
絶対圧 = ゲージ圧 + 大気圧(1気圧)《詳細を隠す》
海とプール((淡水))での圧力の違い
税込・税抜の計算機を税率3%にして計算すると楽です。
- 1.03をかける、0.97をかける
- 1.03を掛ける(大きい)、1.03で割る((PADI等マニュアルでは0.97を掛けることで解いています。))(小さい)・・・関数電卓の税率設定に1.03を設定しておくとワンプッシュ!
- 1 より、2 がお勧めです。数値が大きいか小さいかのイメージで×か÷かをする。
単位に慣れる簡単練習コーナー
必ず覚える単位
1気圧 = 大気圧 = 1atm = ( )kgf/cm2((問題によっては1.033で出題されることもある))
《詳細》
1気圧 = 大気圧 = 1atm = 1.03kgf/cm2《詳細を隠す》
小数点以下は第2位を四捨五入。
海水中90mでの絶対圧((=周囲圧))は?
- 8.7気圧
- 9気圧
- 9,7気圧
- 10気圧
- このデータでは判断できない
《詳細》
A. d (海水90mのゲージ圧=9気圧)+(大気圧+1気圧)=10気圧(絶対圧力 = 周囲圧)
《詳細を隠す》
海水中35mでの周囲圧力((=絶対圧力))は?
- 3.5気圧
- 3.6気圧
- 4.5気圧
- 4.6気圧
- このデータでは判断できない
《詳細》
A. c (海水35mのゲージ圧=3.5気圧)+(大気圧+1気圧)=4.5気圧(絶対圧 = 周囲圧)
《詳細を隠す》
淡水中33mでのゲージ圧力((=水圧))は?
- 3.2気圧
- 3.3気圧
- 3.4気圧
- 4.3気圧
- このデータでは判断できない
《詳細》
A. a 淡水33mのゲージ圧 = 3.3÷1.03 = 3.2気圧(= 水圧)
《詳細を隠す》
淡水中44mでの次の各圧力は?
絶対圧、ゲージ圧、周囲圧
- 4.4気圧、3.4気圧、4.4気圧
- 5.2気圧、4.3気圧、5.2気圧
- 5.3気圧、4.3気圧、5.3気圧
- 5.4気圧、5.4気圧、5.4気圧
- このデータでは判断できない
《詳細》
A. c (淡水44mのゲージ圧 = 4.4 ÷ 1.03 = 4.27… ≒ 4.3気圧)+(大気圧+1気圧)=4.3気圧(周囲圧=絶対圧)
《詳細を隠す》
海水中60mでの次の各圧力は?
ゲージ圧、周囲圧、絶対圧
- 6 kgf/cm2、 7 kgf/cm2、 7 kgf/cm2
- 7 kgf/cm2、 6 kgf/cm2、 7 kgf/cm2
- 6.18 kgf/cm2、 7.21 kgf/cm2、 7.21 kgf/cm2
- 7.21 kgf/cm2、 6.18 kgf/cm2、 7.21 kgf/cm2
- このデータでは判断できない
《詳細》
A. c (海水60mのゲージ圧力 = 6) × 1.03kgf/cm2 = 6.18 kgf/cm2
(海水60mの絶対圧力 = 7)× 1.03kgf/cm2 = 7.21kgf/cm2
間違いやすいポイント 1気圧 = 大気圧 = 1.03kgf/cm2
《詳細を隠す》