こんにちは!情熱インストラクターの唐土です。
よく水中で「酸素[1]正確にはタンク(通常ボンベ)に入っているのは酸素ではなく空気(酸素:窒素=約2:8)ですが無くなったこらどうするんですか?」と聞かれますが・・・管理は非常に簡単で、エアー切れになったことがありません。身の周りも含めてです…一応今のところ。
ただ、他ではエアー切れや、その時オクトパスがついてなかったという事例を聞くことはあります・・・(^-^;
概要
浮上の4つの方法
以前は「5つ目の方法」として、オクトパス等[2]予備の空気源が標準装備でなかった頃のバディブリージングという方法も練習する方法がありましたが、現在はそれが不要な状態を前提としているので説明しません。
また、「4つの方法」は、それぞれのテクニックではありますが、浮上の過程での状況変化やバディの存在により、いくつかの組み合わせになることが考えられます…が、クドイですが、今まで必要に迫られたことはありません。
4つの浮上方法の共通点
- レギュレーターはくわえたまま
- 緊急浮上の練習では、受講生はレギュレーターを外して行うと勘違いしやすい
- 次の4つの方法では、通常レギュレーターを口から外して行うテクニックはない。
- 可能な限り通常の浮上速度で
- 1分間に18m以下
- 水面での浮力確保は組み合わせで
- ( )
- ( )
- ( ) など
《詳細》
- オーラル(口)でBCDに空気を吹き込む
- ウエイト(ベルト、ベスト等)を捨てる
- (マイナス浮力の)タンクを捨てる など
《詳細を隠す》
<状況①>呼吸抵抗を感じるくらいエアーが少ない
方法 通常の浮上[3]浮上=アセント
- 吸いにくくても浮上に伴い周囲の水圧が減少することでタンクのエアーがある程度吸えるようになる
- 軽く呼吸をつづけながら、水面へコントロールされた浮上を行う
- 吸えるとはいえ、空気は少ないので安全停止は困難でしょう
<状況②>エアー切れだがバディがそばに居る
方法 予備(バックアップ)空気源(オクトパス等)での浮上[4]浮上=アセント
- 潜水前に相互に装備を確認して使えることを確認しておく
- 色 – 黄色が多いが黒や他の色もある
- 形 – AirⅡ、Duo-Airなど通常ホースタイプ以外もある
- 供給者がくわえ変えメインを提供するものもある
- 位置 – 右出し、左出し(ドライスーツ使用時は左出しが多い)
- ドライスーツでのBCD脱着が苦手との理由で右出しにするダイバーが居るが、まず水中で脱着できるよう脱着に慣れるべき。
- 使用時の上下の向き – 2ndステージの上下が決まってるものがある
- ホースの長さに限度があるのでお互いホールドする
現実問題として
特殊な想定外の器材トラブルはさておき、レッドゾーンの50気圧からですら相当の時間呼吸できる装備で、本人、バディ共にどちらかがエアー切れになるまで気付かないダイバー同士が安全に浮上する技量を持ち合わせているかが疑問でしょう。
<状況③>一人でエアー切れ(目安9mまでの浅い場合)
方法 コントロールされた緊急スイミング浮上[5]浮上=アセント、CESA(Controlled emergency swimming ascent)ともいう
- バディや他のダイバーより水面の方が近く、他に予備の空気減が無い場合
- 姿勢は通常の浮上とほぼ同じ
- 上を見上げる
- レギュレーターはくわえたまま
- 浮上に伴う吸える可能性
- 誤って水を飲むことの防止
- 排気バルブに手をかける
- 浮上に伴うBC内の過剰エア排気の為
- ウエイトは捨てない
- 浮力バランス維持を維持する
- 浮上に伴って肺の中で膨張する空気を排出するために「あー」と声を出し続け息を吐きながら浮上する
<状況④>一人でエアー切れ(CESAが困難な深さの場合)
方法 緊急浮力浮上[6]浮上=アセント
- ウエイトを捨てる以外の手順はCESAと同様
- 浮上速度が速くなりすぎないようフレアリング[7]手足を広げるなどして水の抵抗をつくるなどの対応が必要
- 速くなりすぎても水面へ達することが優先する
注釈
1. | ↑ | 正確にはタンク(通常ボンベ)に入っているのは酸素ではなく空気(酸素:窒素=約2:8)です |
2. | ↑ | 予備の空気源 |
3, 4, 6. | ↑ | 浮上=アセント |
5. | ↑ | 浮上=アセント、CESA(Controlled emergency swimming ascent)ともいう |
7. | ↑ | 手足を広げるなどして水の抵抗をつくる |