ダイブマスターコースでは、一般ダイバーコースと異なり、様々なトレーニングが盛り込まれています。
特にデモンストレーションをはじめ、指導に関するトレーニングが多いですが、それは主にプール・セッションとして構成されています。
そこで、プールが自由に使えるスクールと、そうでないスクールとでは、
- カリキュラムの進め方、
- 費用のかかり方、
- 時間のかかり方(予約が取れない)
などで、
とても大きな差がでます。
次に、PADIのサンプル日程通りに行う場合と、プールが自由に使える効率的なコースとを比較して、その違いを見てみましょう。
PADIサンプル日程の場合
店内にプールが無い場合、次のように、複雑で、効率の悪い構成になりやすいです。
例として、プールが1回1万円、海洋が1回2万円とした場合
- ①プール:5回=5万円
- ②海洋:6回=12万円
- ①+②=17万円
1日目
限定水域①:
- 水中スキル実習①水泳400M、②立泳ぎ15分
- スキルデモンストレーションの練習 (各スキル5点、24のスキルを復習)
- WS1 – ReActivateプログラム
2日目
限定水域②:
- 水中スキル実習③スノーケリング800M、④曳航100M
- ダイバーレスキュー
- WS2 – スキン・ダイバー・コースとスノーケリングの監督
オープンウォーター①:
- スキル1 – ダイビングポイントでのセッティングと管理
- スキル4 – サーチ&リカバリーのシナリオ
3日目
限定水域③:
- 水中スキル実習⑤器材交換
- WS3 – 限定水域でのDSD
オープンウォーター②:
- WS4 – DSDの追加オープンウォーター・ダイブ
4日目
限定水域④:
- ダイブスキル・WS – 24のスキルの評価
オープンウォーター③:
- スキル3 – ブリーフィング
- WS5 – オープンウォーターでのディスカバー・ローカル・ダイビング
5日目
オープンウォーター④:
- スキル5 – ディープダイビングのシナリオ
- 実践評価3 – オープンウォーターでの継続教育生徒ダイバー
6日目
限定水域⑤: 実践評価1 – 限定水域でのOWDコースの生徒ダイバー
7日目
オープンウォーター⑤: 実践評価2 – オープンウォーターでのOWDコースの生徒ダイバー
8日目
オープンウォーター⑥: 実践評価4 – オープンウォーターでの認定ダイバー
上記の様に、店内にプールの無いスクールでは、
分割して5回も他の施設(プールや海の浅瀬)への
移動の時間や労力、コストがかかってしまいます。
1日につき往復や準備、片付けで2時間のロスとして、
合計10時間のロス!
実に、正味の練習時間にして丸2,3日分でしょう。
そしてその分の、インストラクターの時給や
スクールへの費用も(見えないけれど)
料金や、内容が削られる等、何らかの形で
(結果的に)支払ってることになるでしょう。
プールが店内にあるスクールでは、次のようになります。
プールが自由に使えるスクール(例)
丸一日、プールを貸し切りで使えると、
準備や片付け、移動のロスが減り、
こんなに(下記)効率よくなります。
同様に、プールが1回1万円、海洋が1回2万円とした場合
- ①プール:2回=2万円
- ②海洋:4回=8万円
- ①+②=10万円・・・実に7万円の差
1日目
限定水域①:
- 水中スキル実習②立泳ぎ15分、⑤器材交換
- スキルデモンストレーションの練習 (各スキル5点、24のスキルを復習)
- WS1 – ReActivateプログラム
- ダイバーレスキュー
2日目
限定水域②:
- ダイブスキル・WS – 24のスキルの評価
- WS2 – スキン・ダイバー・コースとスノーケリングの監督
- WS3 – 限定水域でのDSD
- 実践評価1 – 限定水域でのOWDコースの生徒ダイバー
3日目
オープンウォーター①:
- 水中スキル実習①水泳400M、③スノーケリング800M、④曳航100M
- スキル1 – ダイビングポイントでのセッティングと管理
- スキル4 – サーチ&リカバリーのシナリオ
- WS4 – DSDの追加オープンウォーター・ダイブ
4日目
オープンウォーター②:
- スキル3 – ブリーフィング
- WS5 – オープンウォーターでのディスカバー・ローカル・ダイビング
5日目
オープンウォーター③:
- スキル5 – ディープダイビングのシナリオ
- 実践評価3 – オープンウォーターでの継続教育生徒ダイバー
6日目
オープンウォーター④:
- 実践評価2 – オープンウォーターでのOWDコースの生徒ダイバー
- 実践評価4 – オープンウォーターでの認定ダイバー
プールがあると圧倒的に有利
プールが自由に使えると、スケジューリングが効率よく、お忙しい方や、安く抑えたい方には、圧倒的に有利だとお分かりいただけたでしょうか。
更に、弱いところを、何度も繰り返して集中的に練習できます。
自主練習や、DM候補生仲間との練習も可能です。
実際には、更に!
プールが自由に使えないスクールの場合は、
- プールへの移動
- 予約の困難さ
- プールの代替で海の浅瀬で実施する場合:
- 環境のロス 暑さ・寒さ、波、風、透明度
(プールが適している練習を海で行うと効率が悪い) - 時間のロス 水面移動、ブイ等の設置、混雑、僅かな練習に半日
(結果的に、練習時間が短くなる、繰返しの練習回数が減る) - コストのロス スタッフの時給やスクールのコスト
(表面上見えないが、何らかの形で支払っていることになる)
- 環境のロス 暑さ・寒さ、波、風、透明度
などから、ロスが多くなり、スケジューリングがかなり困難な場合が多いです。
なかなかDMコースが進まず、時間がかかり、テンポよく成長することも期待できません。
折角、モチベーション高く取り組んでも、いつになればDMになれるのかというくらい期間がかかるという話もよく耳にします。
私たちは問いかけます
長年、同業者に、面と向かって問いかけています。
本当に、スクールを、真剣にやりたいのなら、
良いダイバーやプロをキチンと育てる気があるのなら
そして、スタッフを大切に思うのなら、
やはり店内にプールは必要でしょう。
10年かけて元を取れば良いんだから。
長く続ける気があるんでしょ。
15年かかっても良いじゃないか!
ダイビングを愛する人たちの為に、
毎年、つまらない広告に予算をつぎ込み
店舗を増やし勢力拡大にお金を使うくらいなら
ダイバーやスタッフに喜ばれることに
お金を使うべきではないのか?
真剣に、ダイビングスクールをやるなら、
そこにこそ投資する価値があるハズ!
生徒の為にも、スタッフの為にも、
業界全体の為にもなることです。