大きさの恒常性とは?(認知心理学)




あなたはマニュアルを信じますか?

海底でのバディ…本当に大きく見えてますか?

バディがマニュアル通り大きく見えてたら…

150cmの人が何と2mくらいに!

水中での光と見え方
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多くの方はそんなことはないと言います。マニュアルは嘘?

マニュアルは「物理現象」を書いてあるだけです。

人は感情や先入観というフィルターを通して物を見ています。

結論、大きく見えるもの見えないもの見える人見えない人が居ます。

マニュアルで習ったようには大きく見えてない

水中独特の立体的な移動や、地形をたどるナビゲーションでは、物が見え方(距離感深さ)が知覚で人によって変わるということです!

知ることは、ホバーリングナビゲーションのコツにも通じます!

水中の錨(イカリ)はどう見える?

色の恒常性(錯覚)と同じく、「知ってる錨」その大きさで認識し、「知らない錨」はマニュアル通り( )見えます

《詳細》

大きく

更に近くに見える

《詳細を隠す》

感覚が狂うというのを次の絵で確認してみよう。

二人のダイバーに違和感は…

立体的に認識することで、双方の大きさに然程違和感は感じないのではないでしょうか。

ところが双方を横に並べてみるとその大きさの違いに違和感を感じる人が多いです。

《詳細》

水中でも周囲の影響で物の見え方は大きく変わる。

《詳細を隠す》

ダイバー二人は周りの線のせい勝手に前後の位置関係を認識して大きさを認識した

横に並べると大きさの違いに違和感を覚える。

日常での例

よくある遠近法での比較!

赤ちゃんに比べて黄色い車が大きく見えますか?

いや、大きめには見えますが…

「大きいミニカー」とは認識しないですね。

それは..

《詳細》

ミニカーの大きさ知ってるから

《詳細を隠す》

視覚の自動調整機能

距離が変わって物の大きさが違って見えても、人は視覚を自動的に調整して大きさを推測している。

物の大きさを知っている場合、他のものや環境の影響を受け大きさが違って見えているのに大きさを一定だと認識する。

これを( )という。

《詳細》

大きさの恒常性

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遠近法で騙される視覚

ドーム型に見える凹みは、遠近法とアナモルフォーシスを用いて天井の平面に描かれたトロンプ・ルイユ(騙し絵)。

ChurchAndrea Pozzoによる教会(オリンピコ劇場Jesuit Church, オーストリア、ウィーン)の天井画

自然の水中地形がダイバーを騙しているかのようになることがあります。

アナモルフォーシス

《詳細》

(anamorphosis)歪像 (わいぞう) 、または歪像を表現する美術の描法。

対象の高さ・幅などの割合を異常に引き伸ばした像や、凸面鏡・凹面鏡に映った像のようにゆがめられた映像で表現する。アナモルフォーズ。

《詳細を隠す》

器材の影響では

レンズの周りが透明なマスク遮光マスクでというだけでも地形の見え方が変わり認識の変化は起こる。

「視界が広い」とされるマスクにも、両眼で見える範囲が広くても左右それぞれの視界は狭く両眼で見てこそ広いものもあり、その見え方で立体感など物の見え方は変わる。

透明度という影響でも距離の認識が変わる

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水中でナビを成功させるには

記憶と感覚でのナビゲーションでは、変化する認識によって正確さを維持するのが難しい

自然の変化に富む海中を楽しむには、やはり5つの要素をはじめ、ナビの知識とテクニックは高めておきたい。

「情報でできるナビゲーション」「回数を重ね記憶情報をたどる」のは似て非なるもの。ダイバーとしては是非、水中ナビゲーションの技術をキチンと身につけておきましょう!

 立体視と大きさの恒常性 NHK 放送科学基礎研究所 安田稔 氏(テレビジョン学会誌)

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