「ダイビングコンピュータってどれがいいですか?」
よく耳にする質問です。

でもよく考えてみると、それって「血圧計はどれがいい?」「テニスラケットはどれがいい?」という質問と少し似ている気がします。
なんとなく、その質問の奥に――
「どれを選べば、うまくいくんだろう?」という気持ちが潜んでいるような気がしませんか。
「最も難しいことは、自分を理解することだ。」
― ソクラテス
いつの間にか「目的」が入れ替わっている
カタログを見たり、レビューを調べたりしているうちに、
気づけば“道具を選ぶこと自体”が目的になってしまう。
そんな経験、誰にでもあるのではないでしょうか。
血圧計なら、健康を維持するため。
ラケットなら、テニスを楽しむため。
ダイビングコンピュータも本来は、安全に潜り、海を楽しむためのもの。
「手段が目的にすり替わるとき、人は自分の道を見失う。」
― フリードリヒ・ニーチェ
それなのに、道具のスペック比較ばかりしていると、
なぜそれを求めていたのか、いつの間にか忘れてしまう。
気づけば「本当に欲しいのは何か」が見えなくなっていたりします。
見た目が良ければ、見た目で選んでいるハズですし…
道具だけでは、道は開けない
たとえば、どんなに高性能な血圧計を持っていても、
生活習慣を変えなければ数値は良くなりません。
どんなに高価なラケットを買っても、ラリーが続かなければ試合は楽しめません。
「どんなに優れた道具を持っていても、それを使いこなす知恵がなければ意味はない。」
― レオナルド・ダ・ヴィンチ
ダイビングも同じです。
どのコンピュータを手に入れても、それをどう使い、どう安全を守り、どう成長につなげていくか、そしてどう楽しむか…
そこが本当の価値の分かれ道になります。
“導いてくれる人”との出会い
健康を維持したいなら、数値の見方を教えてくれる人がいる。
テニスなら、フォームを見てくれるコーチがいる。
そしてダイビングなら、経験を共有し、成長を見守ってくれるインストラクターがいる。
「学びとは、変化に順応し続ける力を養うことだ。」
― アルバート・アインシュタイン
そんな人がそばにいると、道具の使い方も自然と変わっていきます。
最初は「設定が難しい」と思っていた機能も、
少しずつ「自分にとって意味のある情報」に変わっていく。
そして、使いながら自分も育っていく。
「師とは、灯をともす人である。油を注ぐのは、弟子自身だ。」
― 千利休
信頼できる人が選ぶものを、信じてみる
道具そのものは、今やどこでも買えます。
けれども、「使いこなしまで教えてくれる人」に出会うのは、なかなか難しい。
だからこそ、信頼できる人が使っているものや勧めているものを選ぶというのは、
実はとても自然で、理にかなった選択なのかもしれません。
「信頼は、急いでは得られない。だが、それを得たとき、道は静かに開ける。」
― 老子
そして気づくのです。
道具を選ぶことは、自分がどんな未来を望むのかを考える行為でもあると。
「何を目指したいのか」「誰と歩みたいのか」
そして「その中でどう成長し、楽しみたいのか」。
「海はいつも同じではない。だからこそ、私たちは学び続ける。」
― ジャック=イヴ・クストー
それを見つめ直す時間こそが、
健康な人生にも、テニスにも、そしてダイビングにも共通する、
静かで確かな第一歩なのかもしれません。