サーチ&リカバリー(捜索と回収)②③④/4




次の各パターンでのサーチを行う手順と場面とは?

⑪ジャックステイ・サーチとは?

双方向から

  1. コンパスの方位か、自然の形状をベースラインとする。
  2. サーチロープをベースラインから垂直に張り固定する。
  3. 2人又は2組のダイバーがロープの両端から、ロープの反対側をロープに沿って泳いでサーチする。
  4. 双方がロープの反対の端へ到達すると、ベースラインに対して垂直を維持し双方同じ側へロープを張った状態で移動させて固定する。
  5. 捜索物を発見するまで3.4.を繰り返す。

同一方向へ

  1. ダイバー2人が固定したロープの一方の端位置する。
  2. 一人(A)がロープ沿いに泳いでサーチし、もう一人(B)はその場にとどまる。
  3. Aが反対側の端まで泳ぎ、ロープの端を持ってベースラインに沿って少し動かし、固定したら、ロープ沿いにBのところへ戻る。
  4. AとBでロープをベースラインに対し垂直になるようロープを動かす。
  5. 捜索物を発見するまで、またはサーチが終了するまで1~4を繰り返す。

⑫スノーケラー先導のサーチとは?

  1. アンカーで設置したブイかランドマークでサーチエリアを決める。
  2. スノーケラーが先頭になりパターンを泳ぎ、ダイバーがV字形後続する(ダイバーのリーダーがスノーケラーからのラインをつかむ。
  3. 比較的広いサーチエリアで大きなものを捜す複数のダイバーをガイドするのに使われる。

⑬半円形サーチとは?

あらかじめ設定したベースライン/方位に沿って、ダイバー1とダイバー2がそれぞれサーチロープの端をピンと張って持つ。ダイバー2が回転の中心となって動かないでいる一方で、ダイバー1は半円形パターンを泳いでベースラインのところで止まる。次に、ダイバー1が動かないでいる一方で、ダイバー2が半円形パターンを泳いでベースラインのところで止まる。これを続けて、端まで来たら反対方向へコースをセットし、ベースラインのもう一方の側でサーチを繰り返す。半円形サーチパターンは、細長いエリアで中程度以上の大きさのものを捜すのに使われる。

⑭ショアウォーク・サーチ

テンダーがサーチラインを持って岸に沿って歩く一方で、等間隔に並んだダイバーは、ラインをピンと張って持ち、岸に対して直角を保ちながら泳ぐ。サーチエリアの端まで来たら、テンダーがラインを少し巻き取り(ダイバーを岸へ近づける)、歩いてスタート地点へ戻る。サーチエリア全体をカバーするまでこの手順を繰り返す。このパターンは、海岸線に沿って広いエリアをサーチするのに使われる。

サーチ&リカバリーの環境など

サーチ&リカバリーを実施する際の注意点など

⑮水底の構成と水の動きの影響とは?

多くの場合、水底の構成に応じて、どのサーチ方法を使うことができるかが決まる。水底がでこぼこしていると、サーチ方法の選択肢が限られる。水の動きがあると、ものが泥や砂の中に埋まってしまうことがあり、見つけるのが難しくなる。しかし一方で、ダイバーが水底を捜しているときに巻き上げてしまった沈殿物を運び去ってくれる。また、水の動きがあると、パターンに沿って身体の位置を維持するのが難しくなる。

⑯プロとレクリエーションの違いとは?

レクリエーショナル・サーチ&リカバリー・ダイバーは、基本的なテクニックを使って、小さいものから中程度の大きさのものを捜して回収するというトレーニングを受けたダイバーである。原則として、職業としてのサーチ&リカバリー活動には従事しない。一方で、警察のダイバーや消防署のダイバーなどのプロフェッショナルは、専門的な訓練を受けていて、セミナーや実践応用訓練に出席して、継続的にトレーニングを積んでいる。職業として賃金を得ていて、自動車、船、武器、行方不明者など、レクリエーションダイバーの範疇を超えているものを捜すことが多い。さらに、ソナー、音響ビーコン、浚渫船といったような専門的な器材を使用することもある。

⑰水中の位置を水面で特定したり再発見する方法とは?

物体が沈んだ場所から動かずに、一直線に並んでいる2つのランドマークを探す。ひとつはできるだけ水に近い位置にあるもの、もうひとつは、その直線上にあって、できるだけ遠くにあるものを選ぶ。できれば、そのコンパス方位も調べる。60度から120度ほど身体の向きを変えて、同じように2つのランドマークを探す。落としたものが沈んでいる位置を見つけるには、水面を泳いでだいたいの場所まで行き、最初に選んだ2つのランドマークが一直線に並んでいる位置、またはコンパス方位とランドマークが合致する位置を探す。このラインに沿って、選んだ他のランドマークが一直線に並ぶところまで移動する。

18. サーチ&リカバリーで便利なロープワークと練習方法とは?

水中で結べるようになるには、陸上でどのような練習をすべきか説明してください。

  1. ボーライン ― 金具をリフトバッグと捜索物に取り付けるのに使われる。
  2. シートベンド ― 太さが異なるロープや同じ太さのロープをつなぐのに使う。
  3. ツーハーフヒッチ ― ロープを何かの周囲にしっかりと結びつけるのに使う。引き
    上げる捜索物にリフトバッグを結び付けるのにも使う。図を見なくてもできるよう
    になるまで結び方を練習する。手袋をして練習し、さらに、目を閉じて練習する。
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