こんにちは!ココモの唐土です。
プロダイバーを目指す方の多くは耳抜きができなかった経験をされてることでしょう。私もよく「人間水深計(7m限定)」になったのを覚えています。7mになると分かるんです。こめかみや耳が痛くなって。一生懸命に潜降しようとしていたころでしょうかね。
そんな人はいいんですが、特に耳抜きに一度も困ったこと無いプロ候補生の方!よりキッチリ押さえておいてプロになられてからの活動時には生徒ダイバーに注意を払ってください。
耳がツーンとなったら
「耳がツーンとなったら耳抜きをしてください」という表現を・・・いまだに海辺で耳にします…(^_^;)
遅いです。スクイズの話は他の項として、ここでは耳の構造と、トラブルについて確認します。
耳の構造から、圧平衡を取る方法と理由が分かります。
- 鼓膜→耳小骨→卵円窓→蝸牛殻→聴覚神経→脳
- 音波が鼓膜を振動させる
- 鼓膜に接する3つの耳小骨が機械的に振動を増幅させる
- 耳小骨から振動が卵円窓へ伝わり内側や外側に湾曲する
- 卵円窓に接した蝸牛殻内の外リンパ液へ振動波として伝える
- 圧力波が蝸牛殻内の聴覚神経の末端を刺激し神経信号へ置き換わる
- 神経信号が神経を通して脳が音を読み取る
- 正円窓
- 蝸牛殻内の外リンパ液を通して圧力が高くなると外側へ膨らみ、圧力が低くなると内側へへこむという圧力調整の働きをしている。
- 三半規管
- 平衡感覚と位置感覚を司っています。
- 三半規管は( )にありますが、圧力変化を受ける中耳に接する蝸牛郭に外リンパ液によってつながっているため、圧力変化で( )に影響がでます。
《詳細》
三半規管は内耳にありますが、圧力変化を受ける中耳に接する蝸牛郭に外リンパ液によってつながっているため、圧力変化で平衡感覚に影響がでます。《詳細を隠す》
正円窓の破裂
きちんとした耳抜きを知らず、強引に行うと聴力障害が残ることがります。バルサルバ法とフレンツェル法では、バルサルバ法での耳抜きでこのリスクが高まります。
- 耳に関する体の機能
- 神経組織が「脳脊髄液」を作っている
- 静脈系がリンパ液[1]外リンパ液を含むの生産と吸収を繰り返している。
- バルサルバ法で胸部[2]横隔膜の動きによるの圧力が一時的に高まる。
- 心臓に戻る大静脈の流れが抑制される
- 静脈系が反応し一時的に大静脈の圧力を上昇させる
- 外リンパ液を含む脳脊髄液の圧力が瞬間的に高くなる
- 強い( )により蝸牛殻に伝わった圧力で( )が外側に膨らむ。
《詳細》
強いバルサルバ法により蝸牛殻に伝わった圧力で正円窓が外側に膨らむ。《詳細を隠す》
- 更に強く長くバルサルバ法を行うと鼓膜からの圧力も加わり正円窓が破裂することがある。
問題を解いてみましょう
強く耳抜きをしてはいけない・・・とは誰でも知っていますが、プロはなぜだめなのかをキチンと整理しておきましょう。
音の振動は、鼓膜→( A )→( B )→( C )→( D )→脳の順で伝わることで音として認識する。
- 正円窓
- 蝸牛殻
- 聴覚神経
- 内耳
- 耳小骨
- 三半規管
- 卵円窓
《詳細》
解答
音の振動は、鼓膜→(A e. 耳小骨 )→(B g. 卵円窓 )→(C b. 蝸牛殻 )→(D c. 聴覚神経 )→脳の順で伝わることで音として認識する。
《詳細を隠す》
スクイズによって・・・
スクイズので主に( A )に痛みが発生するが、無理に潜り鼓膜が破れると( B )が水で冷やされ( C )が失われる可能性がある。
- 外耳
- 蝸牛殻
- 中耳
- 正円窓
- 卵円窓
- 内耳
- 三半規管
- 聴覚障害
- 耳の内部全て
- 平衡感覚
《詳細》
解答
スクイズので主に(A c.中耳 )に痛みが発生するが、無理に潜り鼓膜が破れると(B g.三半規管 )が水で冷やされ( C j. 平衡感覚 )が失われる可能性がある。
《詳細を隠す》
注釈
1. | ↑ | 外リンパ液を含む |
2. | ↑ | 横隔膜の動きによる |